『シミュレーション思考』(塚口直史著)
2017-09-12


from 『情報をお金に換える
     シミュレーション思考』
   (ジョージ・ソロスを抜いたファンドマネージャーが教える
    未来の描き方)

>基本的な考え方の3つの柱

 (イ)世界に対する好奇心
 (ロ)地政学=地理学+政治学
 (ハ)お金の歴史

>シミュレーション思考の核になる
 「ドライバー」(物事を動かしているツボ)を探れ!

〜ドライバーを特定する上では、シミュレーション思考の核である
 「ストーリー」創作のスキルが役に立つ。色々なストーリーを創る
 ことができれば、それだけ多くの発見がある。あるストーリーのプ
 ロセスは仮定で、その仮定が一つの目安となって、「気付きの
 チャンス」を与えてくれる。
 「市場の動きが考えたストーリーのイメージとはちがうな?」
 「今の投資はストーリーに則って行っている以上、投資は一旦
  手仕舞って様子を見よう!」
 などと、次の動きを具体的に考えることができる。そして、実際の
 投資行動につなげていくことになる。

 起こり得るチョット先の未来に想いを巡らせ、実際の行動に移す
 ことが基本であり、ドライバーは、その未来のキーになっている
 要素である。

>ドライバーの見つけ方
  着眼大局(「潮の目」;天)
  と
  着手小局(マーケット・トレンド;世間)

〜着眼大局で見るとは、最も影響を与えているファクターを見つけ
 出すためで、そのポイントになるのがドライバーとなる。ドライバー
 を掴むためには物事全体を捉える能力が必要。

〜資産運用についてのストーリー創りにあたって、最も大きく国際
 金融市場に影響を与える資産の動きが「通貨」だ。

  ※ 世界通貨市場の60%超が米ドル
     80%は、G4(米ドル、円、ユーロ、英ポンド)

〜最大の金融デリバティブ市場では、通貨・金利デリバティブ商品
 が取引され、この市場が世界経済全体に深刻な影響を与える。
 ・・・世界のヘッジファンド・マネージャーは、日本国内企業動向
 (トヨタの車の売れ行き、他)ではなく、、通貨デリバティブ市場で
 のドル需要がどのように変化しているかを注視している。常にド
 ル金利の推移を意識して運用している。

>ストーリーを創る人 or 創らない人(持たない人)

〜様々な「想定外」の事件が起こり、世界が大きく変わっていく中
 で、素早くかつ正しい対処ができるか否かが人生を大きく左右す
 ることになる。マイナス金利となり、税率が引き上げられても、何
 ら行動しない人からは容赦なく富が奪われていく。

〜ストーリーを創るということは、未来を当てるという意味ではなく、
 繰り返しシミュエーションすることが重要。それによって物事の変
 化に素早く対応することができるようになるから。
[読書]

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