<勝負脳>#1-3
2018-01-17


from ibid.

(6)脳の温度上昇に注意

>(運動を続け)体温が上がってくると、血液の温度が上昇し、同時
 に脳の温度も上昇していきます。その結果、交感神経・副交換神
 経のバランスが微妙に狂ってくるので、勝負に徹することが難しく
 なってしまう。

>脳の温度上昇に伴う自律神経機能の低下対策は、
 (イ)体中を流れる血液を冷やすこと(脇の下、首筋)
 (ロ)自律神経が敏感に反応する場所を冷やすこと(背中の左右
    肩甲骨の間と首の付根)

(※)この背中の運動バランスのツボは、疲れない姿勢と運動時の
   バランスを取るために大切な機能を果たす。
   背筋を伸ばし、この筋肉のストレッチを行うことは、あらゆる場
   面において勝負脳を支える有効な訓練になる。

(7)脳の疲労は勝負の大敵

>(体の疲労とは別に)人間が最も疲れを感じるのは脳が疲労し
  た時で、自分では気づかずに脳に疲労をためた状態・・・
  脳は様々な言葉で疲労のサインを送ってくる。気分が乗らない、
  億劫だ、面倒だ、勝てる気がしない、早く終わらせたいなどの
  否定的な言葉が頭に浮かぶのは、すべてが脳の疲労症状。

>脳の疲労とは、どのようにして起きるものでしょうか?

 そこには心が深く関係しています。いろいろなストレスを抱えて
 いる、解決しない悩み事がある、いつも悪い方に考えるなどの
 状態にあるとき、脳は疲労を覚える。

>なぜ脳の疲労が心と関係するのでしょうか?

 心にストレスがかかると、モジュレータ神経群からドーパミンが
 大量に放出される。放出されたドーパミンは組織酵素と反応し
 て、キノーネに変化しながら活性酸素や過酸化水素を生み出す
 ので、心のストレスはますます強くなってなかなか治り難いとい
 う状況が生まれる。このため、ヤル気が起きないとか集中力が
 持続しないなどの脳の疲労事故を起こす。

〜これに対して、脳には活性酸素を除去するスーパー・オキサイド
 ディスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオン、トランスフェラーゼ、
 コエンザイムザイムQ、などのスカベンジャーが存在し、脳細胞の
 機能障害を防止している。
 ところが、そのうちTGF(トランスフォーミング・グロース・ファク
 ター)という物質は、活性酸素を除去するために産生している
 にもかかわらず、不思議なことに、この物質自身もモジュレータ
 神経群の機能低下を引き起こすことが分かってきた。

〜脳にストレスが加わると、活性酸素とTGFの二重攻撃を受ける
 ため疲労がなかなか治り難い・・・更に、心と連動して微妙に体
 のバランスを取る運動神経もドーパミンを神経伝達物質としてい
 るので、ストレスで発生する活性酸素の攻撃を受けやすい。

>脳の疲労を素早く取り除く方法、
 更に、披露し難くなるような脳にする方法

 脳の疲労を取り除くためには、前頭眼窩野(言葉を司るブローカ
 言語中枢や、匂いを嗅ぎ分ける嗅結節とも関連した働き)と、
 モジュレータ神経群(心の発生に関与)の機能を高めることだ。

〜前頭眼窩野の機能を高めるには、気のおけない友人や家族と
 話をすることが有効。但し、そこで愚痴をこぼしていると余計な
 ストレスになってしまうので、必ず楽しい会話にすることが大切。
 また、嗅結節とも機能が関連しているので、好きな香りを嗅ぎな
 がら楽しい話をすれば、効果は倍増する。

〜モジュレータ神経群の機能を高めるには、先ず性格を明るくする
 こと・・・(仕事など)そのものを楽しむことも、モジュレータ神経群
 を活発にする効果的な方法で、苦しい状況そのものを好きになる
 ことが大切になる。


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