『読ませる自分史の書き方』(工藤美代子著)
2019-05-14


>どんな人生にも書くべきことがある

〜@魂の救済行為

  戦争体験>貴重な体験と秘めたる思い・・・辛い思いや苦しみは
  押し込めておいてはダメ。話したり書いたりすることで、人はその
  思いから解放される。
  親との激しい葛藤で、心中に渦巻く不満が根強く残っている場合
  ・・・罪の意識を抱えて生きている人・・・
  体験を文字にしていくことに自浄作用があり、書くことで救われる
  から。

  自分が書いた文章は、完璧でない。それでも、たとえそれが勘違
  いや偏見の塊であったとしても、絶対に自分自身を裏切りません、
  そこにあるのは自分にとっての真実で、大切に心の奥深くしまい
  込んでいた真実を、少しずつ文章で綴っていく、その過程は、想
  像するよりはるかに楽しく、今まで背負っていた重い荷物をゆっく
  りと降ろしてゆく行為となる。

〜書き上がった自分史を最低でも一週間、できれば一ヶ月くらい
  「寝かしておく」と、読み返した時に想像もしていなかったような
  新たな発見(「気付き」)があります。赤裸々に綴った過去から、
  これまではまったく気づかなかった自分の欠点や言い訳や後
  悔が浮かび上がってきます。人間は思いのたけを書くことで、
  自分の知らなかった自分に出会える。ああ、そうか、これでは
  仕事が失敗したのは当たり前だとか、あの人の恨みを買った
  のも無理なかったとかわかるのは、文字を通して初めて自分
  を客観的に眺められるからだ。

〜「死」を意識すると、人は書きたくなる

〜A記録として(子どもから孫へ、孫からひ孫へ)

〜B自己表現の第一歩

>書き上げるための七つのコツ

〜@時系列で書く必要はない

  思いついたところから記す・・・書きやすいところから先ずは飛
  び込む。構成や章立ては後回し、細切れ可、先ずは頭に閃い
  たことを書き留める作業から始める。
  書いたものは一まとまりごとに内容がよくわかるタイトルをつ
  けて保存する。「自分史」フォルダを作れば便利。・・・記憶の
  断片を糸口に・・・記憶が蘇り、芋づる式に古い思い出がたぐ
  り寄せられ、チョイチョイとファイルを書き足して行く。

〜A柱を立てる

  趣味、仕事、家族、人生で大切にしていること、興味の対象
  ・・・なんでも構わず、ある程度まとまったことが書けそうな項
  目を柱として立ててみる。そして、その柱を念頭に編み込むよ
  うに書き綴る。

〜B初めての体験を項目に

  いいことも悪いことも含めて、忘れ難い初体験について、まず
  は項目だけ書き出してみる。初めて自転車に乗れた時、初め
  てメロンを食べた時、初めてのデート等々。

〜C書きたくないことはすっ飛ばす

  書きたくないことを書いてしまえば、魂の救済になり心が解放
  されるのかもしれない。でも、それ以前にその時の自分に向き
  合うのが絶対にイヤ、思い出したくもない。・・・自分史は書き
  上げてナンボのもの・・・書きたくないことには無理をせず、すっ
  ぱり忘れてしまいましょう。とにかく書き切ることです。

〜D「私が主人公」の小説スタイルで

  書きたい気持ちがあるけれども、様々なしがらみがそれを許
  さない、というケースでおすすめなのが小説の形で書くこと。
  
〜E途中で他人に見せない話さない

〜F中途半端に終わらせる

  どんどん書き続けるためのテクニックとして、「あえて中途半
  端なところで書きやめる」のです。頑張って予定通りに書き
  上げでしまうと、次の章になかなか手がつけられないことが

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[読書]

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